Date:2026-01-02

WEB制作の個人事業主と中小制作会社COLUMN #2

前回はホームページを作るのにかかる費用について、内容と依頼先で大きく変わると言う事をお話ししました。
その中で、大手の制作会社広告代理店はおそらくこのサイトを見ている方々にとっては現実的な選択肢にはなりにくいと思いますので、ここではスタッフ数が数名から30人程度までの中小規模の制作会社と私の様な個人事業の制作業者との比較をみてみましょう。

個人事業主(フリーランス)

「デザインもコーディングも一人でこなす」スタイルが一般的です。自宅を兼事務所にしているケースが多く、固定費がかからないため安価に請け負えます。 一方で、実力差が非常に激しく、元大手制作会社のエース級もいれば、スクール卒業直後の初心者も同じ「Webデザイナー」として活動しています。

■ メリット

  • 圧倒的な低コスト: 制作会社の半額以下で請け負うことも珍しくありません。
  • 融通が利く: 「明日の朝までにここだけ直して!」といった無理な要望にも、個人の裁量で柔軟に対応してくれることが多いです。
  • 意思疎通がスムーズ: 作業者本人と直接話せるため、伝言ゲームが発生せず、ニュアンスが伝わりやすいです。

■ デメリット

  • 「飛ぶ」リスク(音信不通): 最も懸念すべき点です。病気、モチベーション低下、他案件の多忙化などで、突然連絡が取れなくなるケースが制作会社に比べて多いです。
  • スキルの偏り: 「デザインは綺麗だけど、内部のプログラムがぐちゃぐちゃ(検索順位が上がらない)」、あるいはその逆ということがよくあります。
  • 限界がある: 1人で作業するため、大規模なサイト(数十ページ以上)や複雑なシステム開発は物理的に受けきれません。

中小規模の制作会社

5名〜30名程度の規模を指します。「ディレクター(進行管理・窓口)」、「デザイナー」、「コーダー」「コピーライター」「システムエンジニア」が分業しています。 顧客の窓口は「ディレクター」もしくは「営業」が担当し、顧客の要望をとりまとめて社内の制作スタッフに指示を出します。

■ メリット

  • 品質の担保: デザインチェック、コードチェックなどの社内フローがあるため、一定以上の品質が保証されます。
  • ビジネス視点の提案: 「ただ作る」だけでなく、「この構成だと集客できませんよ」「競合はこうしていますよ」といったマーケティング視点のアドバイスが期待できます。
  • 継続的なサポート: 担当者が退職しても会社としてデータが残るため、数年後のリニューアルや保守管理も安心して任せられます。

■ デメリット

  • 費用が高い: スタッフの人件費、オフィス維持費、進行管理費が乗るため、個人の倍以上の見積もりになることが一般的です。
  • 対応スピードの壁: 窓口(ディレクター)を通して作業者に指示がいくため、修正の反映に「一旦持ち帰って確認」というタイムラグが発生しがちです。
  • 担当者の当たり外れ: 会社の制作実績が良くても、実際に担当するディレクターやデザイナーの経験が浅い場合、進行がスムーズにいかないことがあります。

どちらを選ぶべきかの判断基準

個人事業主に依頼すべきケース

  • 予算が最優先: とにかく安く作りたい(予算30万円以下など)。
  • 小規模: 名刺代わりの5ページ程度のサイトや、LP(ランディングページ)1枚だけ。
  • 信頼関係: 知人の紹介など、ある程度信頼できる相手が見つかっている。

中小制作会社に依頼すべきケース

  • 成果重視: ホームページで売上を上げたい、採用を成功させたい。
  • 信頼性重視: 法人としての信頼感が必要、契約書やセキュリティをしっかりしたい。

  • 中〜大規模: ページ数が多い、商品検索機能を入れたい、更新システムを入れたい。
  • 長期運用: 作った後も定期的に更新や相談をしたい。

あくまでもこの判断基準は一般的なものであって、中小制作会社でも、レスポンスが早い場合もありますし、個人事業主でも経験と実績が豊富でホームページでの集客、売上向上に成功させる事の出来る業者や一定程度の規模であれば機能性やシステム導入も行える業者も少なくはないと思います。 ページ総数数百ページに及ぶ、あるいは更新管理機能として大規模のシステムを組み込む様な場合は、個人事業主ではかなりハードルが高いと言わざるを得ませんが、それは中小制作会社でも中の部類かいわゆる大手広告代理店に依頼する様な案件とも言えますし、費用的にも数百万からのレベルとなりますので、現実的には、当サイトをご覧になっている中小企業や個人事業主の皆様におかれては、現実的な判断基準とも言い難いのではないでしょうか。
おそらく、会社案内、店舗案内サイトでも通販サイトでも初期制作の基本のページ数は1ページから多くても30ページも行かないと思います。
システム導入面から見ても、完全な独自の通販システムや顧客管理システムの構築がないのであれば、通常はお問合せメールフォームやお客様サイドで更新ができるためのWordPressの様な更新管理システムの導入程度になるのかと思います。そういう意味では、中小制作会社と個人事業主のとの決定的な差はある程度狭まってきます。

その中で判断材料として絶対的に違うのは、おそらく費用部分と永続的な保守管理ということになるのかもしれません。
制作費用は先述の様に、制作会社の場合は関わるスタッフ数が多くなる点や様々な企業的費用もあることから、個人事業主より安くなると言う事はまず無いと言って構わないと思います。
半面、個人の場合は事業者本人の年齢、体調に影響する処理能力の限界によって廃業となってしまう事は少ないでしょう。制作後の永久的なサポートに安心を求める場合は、慎重にならざるを得ません。

ただ、コンピュータやネットの進化が早い現代において、ホームページに求められる機能やデザイン、検索エンジンに対応する構築手法などはどんどん変化しています。そういう点から5年程度を目処に運用中のホームページの内容や体裁を見直し、もし時流に合っていないような場合は、リニューアルを検討する事も先々必要な事となります。
その際、私自身の経験から言える事ですが、それまで保守管理を依頼していた業者に再度リニューアル制作を依頼する事と言うのは案外多くはない様に感じます。
リニューアルを検討する時期には、またホームページに関する考え方や運用方針も変わってくると思いますし、そうなればお客様の様々な要望を満たしてくれそうな新たな業者選定もあって当然でしょう。
結果的には長期的なお取り引きとは言え、リニューアルをする時点で引き続き付き合って行くのか否かの判断が訪れるのです。

結論としては個人事業主と中小制作会社のどちらが良いのかは、お客様がどの点を重視するかで決まるという事になるのでしょう。この業者はどういう事を叶えてくれるのか、どういう事で費用が掛かるのかは、まずは直接相談してみること一番初めのアクションになるのではないでしょうか。

さて、次回は。 『じゃ、今は安くやってくれるクラウドソーシングサイト(マッチングサイト)はどうなの?』って思われる方に向けてその辺を綴ってみたいと思います。

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